PINFU

毎日書く訓練

万事快調(6)

2024/01/06
 山下澄人さんはちょっと前からYouTubeを始めて、でもそんな「ユーチューバー」みたいな感じではない、運営は別の人がやっているのかもしれない。投稿されている動画は「ラボ」と呼ばれている、演劇塾? 参加者はどれくらいいるのかわからない、わからないことばかり書いている、『FICTION』はラボの場面がたくさん出てくる。
 怖いよね
 Iさんと『FICTION』の話をした、書きあがるまでに時間がかかるから小説書かないなんて言ってるようじゃダメだ、と言った人だ。小説書きなよ、と言ってくれた。そのときラボでは二人がみんなの前に出されて
 なにかやって
 と山下さんが言う。
 テレビドラマに出てる人たちっていうのは演出家がいて演出家がこうやってって言ったことをやっているその才能はあるんだけど
 柄本明NHKで「最後の講義」に出て、番組が見れなかったがTBSラジオ爆笑問題カーボーイ」で太田が「最後の講義」の話をしているのは聞いた。すごかった。
 これ放送できなかったらカットでいいよ
 うしろのホワイトボードがあって、テレビって書くんだよ
 君たちさ、みんなこんなの見てる? つまんないよね〜
 でその下に、ドラマ、って書く。テレビドラマってことなんだけど
 つまんないよね〜。だって正解しか言わねえんだもん
 だからさぁ! こんなもん見てるからそういうことになるんだよ!

 小説は絵のようにはうまくならない、あるときからTwitterに描いた絵をアップしている人のアカウントを気になる人はどんどんフォローしていったから、今では絵がたくさん流れてくるようになった。知り合いで、最近というかここ四ヶ月くらいで絵を描き始めた人がいる。その人はもともと絵は描いていた。パステルだった。今は水彩をやっている。どこか教室にも通っているようなことを言っていた。書き始めた時と三ヶ月くらい書いたあとの絵をニ枚ならべて、こんなに上達しました(と本人は言わないけれど)、でも明らかに上達している絵を見て文章はこういうふうに上達するんだろうか、もう四年もこんなことをしている。多少は上手くなっているのか、そもそも文章においての「上手くなる」とはどういうことなのか、相手に伝わるとか、いい表現ができることとか、しかしいい表現がしたいと思って書いてもいい表現にならない、そこは「技術」なのか。山下さんは「技術です」と言った