PINFU

毎日書く訓練

万事快調(22)

2024/01/24
 以前向井かけるさんが、
 毎日決まったひとの日記を読めるというのは、なかなかに良いものです。
 と書いていて、まったくその通りというか、正直読まなくてもいい。今日もあいつは更新している、書いている、ということがわかればいい。読んでいるのは向井さんと野本さんの文章しか読んでいない。
 小説を書くっていうのは手を動かすってことで
 またこんなことを書いたら
 真面目に受け取りすぎ
 わたしは高円寺のあわいものやにいた。
 解釈ができるかぎり遅く。観察をたくさんする
 内容なんかどうでもいい
 ……というところまではボンノウはまだ捨てられていないけれど、わたしは何度か他人の日記に登場したことはあるけれど、わたしのことなんだけどわたしじゃないような、一つ、キャラクターになっていて、たしかにその言葉を言いましたということが書かれていても、わたしの発言じゃない。向井さんなら向井さんのフィルターを通しているわたしの発言だからそれは言ったことと書かれていることが一語一句違うからそう感じるのではなくて、一語一句合っていたとしてもそう感じる。だから小島信夫に出てくる人は愉快だっただろうし、浜仲がなんで、自分が小島信夫の小説に登場することにこんなに乗り気なのかわからなかったが、そういうことなのかもしれない。誤解されていること、また小島信夫の小説をもとに「浜仲とはこういう奴」だと誤解されていくことを、……
 誤解されていくことがユカイなのではなくて、他人(読者)がどう読んでいるかは関係なくて、浜仲が小島信夫の小説を読んでいるときに感じているユカイはこういうことなのかもしれない