PINFU

毎日書く訓練

ディオニソスの祭り(21)

2024/03/10
 職場で「整体」とわたしが言っているのは全部メンズエステのことです。
 職場の女の子には風俗キャラみたいなことを言われています。もちろんお互いお約束になっている「ギャグ」で、
 ピンフは風俗いってるもんね笑
 行ってねぇよ!
 というやりとりなんですが、行ってねぇよ!とわたしは言ってますが、行ってます。恋人はいないので、ずっとセックスしないで過ごすのは無理です。
 日記をあんまり書けていなかったのは、わたしはやり方が三つあって、一つはスマホ、二つ目がポメラ、三つ目が手書きで、いちばんはてなブログにアップするのがカンタンなのはスマホで書いてアップすることなんですが、なんかスマホで書く気になれなくて、ポメラもいいけどそのためにわざわざ持ち歩く気にもなれず、家に帰ってからポメラでポチポチ書いてはいたんですが、この前手書きしたらめちゃくちゃたのしくて、やっぱり手書きがいいな、というのも、やってることは同じなんだけど、うまく伝わらない気もしますが、スマホポメラは完成形を書いてるという感じで、でも手書きは下書きを書いてる感じだからあんまり気負いがない。
 これは電車の中なのでスマホで書いている。『残光』をまた読みはじめた。Nさんにきのう、「群像」に載ってる「創作合評」の山下澄人の発言が鋭くて、それを図書館で借りてきて、今の「群像」はどれも分厚い、わたしが大学生のときはこの半分くらいの厚さだったのにどんどん分厚くなって、わたしは前回の小説的思考塾の帰りに酔って、カバンをゲロまみれにしてそれは捨てたから、べつのカバンを使っているけれどそれは小さいので、あんまり本は持ち歩けない。のに「群像」は分厚いから三冊も借りる(山下澄人が参加してる「創作合評」がその三回だったから)とカバンはパンパンになって、背中に背負うといつのまにかカバンの口が開いて中身が落ちそうだったから、きのうは前に背負って歩いて帰ってきた。
 図書館の帰りに飲み屋に行こう、最寄駅の前に焼き鳥屋さんがある。前に高校の先輩Iと行ったことがある。わたしはIが大好きで、高校時代は憧れというよりほとんど恋愛感情だった。それをもう十年以上経ってこの前告白した。Iは驚きもしなくて、なにか言っていたが忘れた。その日は吐かずにちゃんと帰った。
 Nさんは知っているけれどわたしは東京の田舎の方に住んでいて、その小説的思考塾の日は、このままここにいたらヤバい、もう帰んないとヤバい、と思って、その日はロビンさんと話していた。ほかにも何人かと話してた。とにかくわたしは酔うと楽しくなって、ニコニコ絡んでしまう。終わりの方に二人の人とニコニコ絡んでいて、翌日ロビンさんからそのとき撮った写真が送られてきた。で、このままだと酔い潰れる、迷惑かけると思って、さようならも言わずに巣鴨駅にむかって、電車に乗ったが二駅目ぐらいで気持ち悪くなって吐いて、ホームのベンチに座ってもそのまま地面に倒れ込んで、そこでまた吐いて、ゲロの水溜まりのなかで七転八倒して笑、
 笑いごっちゃないんだけど、笑えるけど、とにかく帰んなきゃ、って気持ちはあるんだけど体がまったく言うことを聞かない、あれは面白い体験で、でももうまたやりたいとは思わないけど面白かった。ぜんぜん体が言うことを聞かない。とにかく目の前に来た電車に、行き先もわからず飛び乗って、また気持ち悪くなって降りて吐いて、というのをやっていたら神田にいた。神田で終電を迎えて、神田駅のトイレの中に逃げ込んで、ここにいれば駅員さんにバレずに朝まで行けるんじゃねぇか、と思ったのかなぁ? そんなわけないよね、案の定ドアをバン!バン!バン!って叩かれて、
 終電ですよ! 閉めますよ!
 もしかしたら「出てってください」とまで言われたかもしれないけれど、酔い潰れながらもそりゃそうだな、と納得していて、全国の駅員さんは毎日こんなのを対応してるのか、そりゃ「出てってください!」ぐらい言いたくなる。そこから歩いて帰ろうかと思った。たぶん朝には着くと思った。着かないか、たぶんシラフで歩いても十時間くらいかかる? Mさんと飲み会してやっぱり酔って、電車を降り過ごして、終電なくなって、三時間くらいかけて歩いて帰って、途中でもう無理でタクシー乗った。今思えばどっかホテルにって選択肢もあったけどそのときは、こんな格好でホテルいけないし、わからない。どういう精神状態だったのか、とにかく自分の家に今夜中に帰らないと、と思っていて、ほんとごめんなさい、地元にいる友だちに電話した。こんなことぜったいしちゃダメだよね。それで神田までそいつは迎えにきてくれて、帰った。