きのうは日記は書かなかったが『残光』2回分を書いた。今日はいま23時なので、保坂ゼミというのに出かけてその帰りで、いつも駅から家まで歩きながらビールを飲むんだけど今日はそんな気分じゃない、銭湯いこう、と思って、帰り道にある銭湯へ。
いつも行ってるところよりちいさいから混んでたらやだなぁー、と思ったが(思ってばっかりだな)そんなに人がいなくてゆったり入る。
わたしの住んでる地域には、わりとやんちゃなお兄さんが多くて、いつも行ってる銭湯は入れ墨の方お断りだが、ここはお断りしてないので、半分くらいの人が背中や胸元に立派な和彫りが入っている。わたしはそれを「かっこいいなぁ」と眺める。ほんとはさわりたいし、もっと見たい。しかしジロジロ見られるのはそれは相手はいやだし、俺もそれをされたらいやだから見ないようにしているが、背中から腰を越えて、筋トレしてる人だと「セクシーライン」とよばれる、足の付け根のところまで入ってる、あんなところに入れるのは痛いんじゃないかと思うけれど、その人は入れている。
皆さん礼儀のいい人ばかりだ。同じ組なのかは知らない。しかし同じ和彫りの人に会えばピッと会釈する。ちょうど水風呂に若い男性2人がいて、出るタイミングで向かいのサウナ室から胸元、腕、背中はお尻の方まで入った50代くらいの男性が出てきた。その男性は……
この日記は銭湯からの帰り道に書いていると言ったけれど、いま追い越したカップル、でも女性の方は敬語を使っていたのでカップルではないのかもしれない、でも腕は組んでいた、腕を組みたい、それはいいんだけど、女性が、
「最近の月は太ってみえる」
みたいなことを言ったらしい、わたしには聞こえなかった、それにたいして男性が、
「月が太ってるなんて言い方するの、きみくらいだよ」
と言った。
「きみ」
使いますか? 「きみ」
俺は誰かを「きみ」と呼んだことはない。
ちょっとかかってるよね。男なんかこのあとセックスのことしか考えてないくせに、でもこのへんラブホないから家か? 俺ん家のちかくでやって欲しくないなぁ。くやしくて目から血がでる。きのう新大久保行ったらラブホがいっぱいあってびっくりした。こんど行ってみたいところがあったが、調べてみてもまだ出来たばっかりみたいで、サイトとかはなかった。そういえば「グランドオープン!」と入口に書いてあった。
それでサウナからでてきた50くらいの男性と、水風呂からあがってサウナに入ろうとしてる若い男性2人が鉢合わせしたときにピッと会釈をする。人間こういうところが美しいよね、と思う。入れ墨入れてるとか入れてへんとか関係あらへん、って思っててもやっぱりそれは関係してるのかもしれない、入れ墨してる人=怖い、マナーとか関係ない、って偏見がある、いや、これはある。あるかもしれない、とかじゃなくてあると思う。その人が会釈したら感動したっていうのは失礼だし、そりゃ会釈くらいするわいって話なんだけど、でも入れ墨してなくて非常識な奴なんてたくさんいる。それに入れ墨してても怖くない。これは風俗いったときとかも思うんだけど、この人たちは裸で仕事をしてる、それがすごい。
一緒に風呂に入ることは「裸の付き合い」というがそんな感じ。
ほんとは2日分、2,400字書きたいが、あと1,000たりないが、ここで一旦おわる。